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DeNAのAI活用100本ノックを使って産業医もAIにキャッチアップする-001

AI/LLM

✅️ルールについて

この連載は、産業医がAI技術の進化に適応するための学習プロセスを記録するものです。医療職としての倫理規定、および個人情報保護法を遵守するため、以下のルールを定めて運用します。

1. データ取り扱い

実データの使用禁止: 契約先企業の従業員データ、カルテ情報、健康診断結果、ストレスチェック結果などの「実データ」は、いかなるAIツール(学習を行わない設定の有料版を含む)にも入力しません。

分析や処理の対象は、以下のいずれかに限定します。
公開データ: 厚生労働省など公的機関(またはそれに準ずる組織)が公開している労働災害統計、人口動態調査などのオープンデータ。
架空データ(ダミー): 生成AI自身に作成させた「架空の従業員データ(ペルソナ)」や、乱数を用いて作成した模擬データ。
自身の学習メモ: 個人情報を含まない、医学書や法令、論文、ガイドライン等の学習記録、一般的なビジネス文書。

2. ツール利用環境の制限と代替

利用可能なツール: 現在契約・利用可能な以下の環境に限定して実践します。

Google Workspace Standard(Gemini/NotebookLM)
Microsoft 365 Copilot(Word/Excel/PowerPoint等のAI機能)
ChatGPTなど、無料で使用できるツールなど
(Devinなどの有料/特化型のツールや、無料でアクセスできる範囲でもGPT-OSSなどは対象外とします)

3. ハルシネーションへの対応

ハルシネーションがあることを前提に、想定する業務シチュエーションでも最後に人の手で/目で確認することを前提にしたワークフローを意識します。

✅️本日の課題

※DeNA「AI活用100本ノック」より

事例:No.001

  • 項目内容課題:法律やガイドラインの確認・整理に時間がかかっていた
  • 使用ツール:NotebookLM
  • 解決策:URLを読み込ませて、質問形式で要約・抜粋させる
  • 成果:情報収集の時短、資料作成の効率化

 

✅️今回の実践内容

Googleのサービスである NotebookLMを使用します。

使用ツール:NotebookLM:https://notebooklm.google.com/

ノートを新規作成し、

Web上の情報を情報ソースとして追加していきます。

ここにこれまで仕事で扱う上でブックマークしていたの解説記事を登録し、相談できる体制を整えました。中身は全基連の判例データベースの内容や、産業保健21の判例解説記事などが中心です。

 

情報ソースを追加し終えました。今回はすべてURLです。

 

100本ノックでは事例を要約させていましたが、今回はこの状態から架空の事例について質問してみます。

「労働判例の専門家として返答すること。身体の不調を訴える社員がいるが、該当すると推察される科の医師の診断ではいずれも異常は指摘されなかった。精神科からも疾病性の指摘はない。産業保健として支援する方向性を示せ。」

と、産業保健を生業としていれば年に数件は経験するような内容をチャットしてみると

 

このように、過去の判例からリスクを見積もり返答してくれました。

おおまかな内容としては

「産業医は事例性として問題を捉え、業務遂行上の支援策を講じる。講じた上で疾病性が本当に無いのであれば「能力不足」や「勤務態度」の問題として、教育・指導・警告といった通常の労務管理のプロセスへ移行する」

という返答ですね。(先生によっては、会社での事例を主治医に情報共有することでより正しい診断を得られるように連携する。とかも検討されるでしょうが、架空事例で詳細な情報がければ返答としてはまぁそんなところだと思います)

この返答自体は、Gemini(※Pro)にそのまま投げても似たような返答が来ます。

ただ、今回は労働判例を多く読み込ませたために、NotebookLMではどの時点までは産業保健だが、それが駄目なら労務的な対応とすべきだ。というところまで踏み込んだ回答が来ています。

これは私がデータソースとして シャープNECディスプレイソリューションズ事件 の判例や解説記事を読み込ませたからだと思います。あの判例は休復職の文脈ですが、産業保健法学会の解説記事で

単純化すると、本判決の考え方というのは、疾病性の問題は休復職で対応できる、事例性の問題は教育や注意指導、懲戒で対応できるということで、両者を峻別できるんだと。

と解説されているように

今回チャットした内容のように 主治医判断で疾病性×、事例性〇のような状況には教育や注意指導、懲戒 という文脈が回答に反映されているんですね。

個別の判例を一般化することのリスクはあれど、こういったデータベースが集まればより法的なリスクにも対応した活動ができそうです。

 

✅️まとめ

よかった点として、簡単に構築でき実践が容易なところ、そして

NotebookLMは与えた情報ソースを中心に返答してくれ、その情報ソースの内容を容易に確認できるところが魅力的でした。

元にした情報のどこからこの返答・考えになったのかが簡単にわかるのは資料作成などをする際にかなり便利だと感じました。

 

課題としては、集めるデータの質ですね。これが圧倒的に大切だと感じます。

シャープNECディスプレイソリューションズ事件 については判決の際、さまざまな意見を目にしました。今現在も統一的な見解があるわけでもないと思っています。このような負け筋もある。程度に受け止められればよいですが…

その凡例の重みづけ(地裁/高裁/最高裁)や

近年の法改正などがどこまで反映されるのか、という点は疑問に感じました。

これらを可能な限り防ぐために々にとって馴染み深い「労働安全衛生法/労働安全衛生規則」や『労働基準法』『労働契約法』などの法令そのものをよみこませようと

労働安全衛生法 | e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057

を試してみたのですが

URLを入力したところ…中身が空判定されてしまいます。

動的に内容を取得するような仕組みが入ったウェブサイトは空判定されてしまうようです。

このあたりも今後の課題ですね。解決策はあるので100本ノックが終わったころに試してみようと思います。

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